Lieber Robert Schumann
友だちと一緒にライプツィヒに行ってきた。今回は珍しく、食べもの目当ての旅じゃない。
私にとってのメインイベントは、ドイツの作曲家であるロベルト・シューマンゆかりの場所を訪ねること。一緒に行った友だちにとってのメインイベントは、バッハ博物館と、バッハが晩年音楽監督を務めていた聖トーマス教会で開かれるコンサートに行くこと。お互い、相手の目的にも興味があるのでちょうどよかった。
まず足を運んだのがシューマンハウス。ここは、シューマンがクララ・ヴィークとの結婚後に数年暮らした家で、今は博物館として整備され一般公開されている。博物館としてはこじんまりとしていて、展示室も小部屋が3、4つあるくらいなのだけど、充実度と満足度がすごかった。シューマンの自筆譜やら自筆の手紙やら日記やら、そういう資料面での面白さもあるけど、また展示の仕方が素晴らしくいいのだよ。
特にぐっときたのがこれ。ピアノを模していて、曲名の書いてある黒鍵を引き出すとその曲についての説明が出てくるという仕組み。こういう遊び心、素敵だ。
私たちは時間が合わず行けなかったけど、定期的にコンサートも開かれている。他にも見どころ満載なので、シューマンがお好きな人は、ドイツを旅行する機会があればぜひ行ってみてください。
そしてもうひとつ、行ってきましたカフェバウム。ドイツ最古のカフェのひとつで、バッハやリストをはじめとした著名人たちも通っていたとのこと。シューマンはここでコーヒーを飲みながら、仲間たちと芸術について語りまくったらしい。
彼が好んで座っていた角の席は今でも残されていて、もちろん座ることもできる…のだけど、今回はタイミングが悪くて念願叶わず!でも次またライプツィヒに来る理由ができたということで、気を取り直して別の席に座る。
頼んだのは、Schumanns Traum という名前のついたドリンクと、これまたSchumanns Torte というケーキ。わかってる…自分がまんまと乗せられているってことはわかってる…でも選ばずにはいられない、そういうものでしょう。
ドリンクは、エスプレッソ+ミルク+はちみつで甘すぎるかな、と思ったけど意外といける。ケーキは友だちと2人で分けて正解の味。
ちなみにシューマン記念碑は、ライプツィヒ大学の裏あたりにあるよくわからない緑地にひっそりと建っていた。バッハやゲーテと比べると、地味…。
この後もバッハ博物館に行ったりコンサートに行ったり、色々充実していたけど、やっぱりシューマンハウスでの興奮と感慨を上回るものはない。じつはこの日、カフェバウムでのケーキが朝昼兼用食で、ライプツィヒ名物が何か調べもしなかったし、夜までほとんどまともに食べなかったけど、それでも全然かまわないくらいに胸がいっぱいだった。
でも、たまたま見かけたテューリンガーブラートヴルストは、ちゃっかり食べましたよ!おいしい匂いにセンサーが反応したの。香ばしくグリルされていて最高。独特の食感、やみつきになりそう。