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三度の飯と本が好き

世界中が敵になっても、私だけはきみを愛しつづけるよ

 約束するよ、レーズンパン。

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 好き嫌いが激しく分かれる食べものはたくさんあれど、レーズンパンこそ、その代表といってもいいんじゃないか。嫌いな人はほんと嫌いだし、嫌いじゃなくてもわざわざ食べたくない…という人が多いような。嫌われもののレーズンパン。というかレーズンそのものが嫌われてるの?

 そんな嫌われものでも、「好き嫌いが激しく分かれる」ということで、好きな人は熱狂的といってもいいレベルの愛を注ぐ。私の母がレーズンパン愛好家 (?) なので、まあ当然私も小さい頃からレーズンパン大好きっ子だった。レーズン自体も大好きで、辛いカレーに入れて食べるのが特に好きだった。弟がむちゃくちゃ嫌がったのでいつしかその習慣はなくなったけど…。

 だけどレーズンパンは、小さい頃から今まで、ずっとずっとお気に入りのパンのひとつ。レーズンパンに目がないといってもいいくらいで、パン屋にあると必ず買ってしまう。たっぷりレーズンが入ったレーズンパンは、ちょっと焼きすぎかな?というくらいカリッと焼いて、これでもか!ってくらいバターを塗って食べるのが最高。
 給食のレーズンパン、小学校でも中学校でも人気なかったけど、こうやって食べれば多少見直されるんじゃないかと密かに思っていた。余ったやつ (人気ないからいつもいっぱい余ってた) 、持ち帰りたくて仕方がなかったんだよなあ。

決して同じにはなれないのに、似ているということ

 いわゆる「バディもの」が好き。更にいうと、性格も能力も趣味も人への接し方も真逆、みたいなコンビの話が大好き。そんなの、好きなドラマとして挙げるのが、一番に「ケイゾク」 (たぶん一生不動、いつか語りたい) 、次に「リーガルハイ」であることからもバレバレだ。ちなみに好きなディズニー映画は「ズートピア」、わかりやすすぎる。

 『シャーロック・ホームズ』シリーズをはじめとして、推理小説には主人公とその相棒が付きものである。ずば抜けた天才と、彼または彼女をサポートする凡人 (※ただし有能) 、というのがよくある型かな?似鳥鶏『戦力外捜査官』も、これにぴったりと当てはまるバディもの。

戦力外捜査官 姫デカ・海月千波 (河出文庫)

戦力外捜査官 姫デカ・海月千波 (河出文庫)

 

 表紙と題名の印象で舐めてかかってはいけない!というか、2巻からは『神様の値段』『ゼロの日に叫ぶ』『世界が終わる街』…といったタイトルが続くので、1巻のサブタイトルだけ浮いている。一体どうした。
 基本的なノリは軽いし、文体もすっと入ってくる読みやすさだけど、イメージに反してゴリゴリのミステリ・警察小説なのである。いつだったかドラマ化したけど、そちらは観ていない。噂によると原作とはまったくの別物らしい…。

 そもそもこの作品を読んだきっかけは、「この表紙の二人、『ケイゾク』の柴田と真山みたいだな」という第一印象だった。ケイゾク好きにはわかってもらえるかもしれない。本屋をぶらぶらしていて、なんとなく気になって買って、その印象がまあ大当たり。シリーズ続巻が出るたび、せっせと購入して本棚に収めている。
 主人公は表紙の二人――キャリアの新人警部・海月と、そのお守り役に任命された捜査一課の設楽巡査。連続放火事件捜査の途中、海月がヘマをやらかし、そのせいで設楽もまとめて「戦力外」通告をされる…というところから物語が展開していく。次第に天才的な頭脳や冷酷な一面をみせ始める海月から目が離せない。
 海月の素か演技か疑うレベルのドジっ子キャラといい、組織から外れたところにおかれたからこそ存分に発揮される天才的な推理能力といい、海月に振り回される設楽の不憫さといい…やっぱり柴田と真山にどこか似ている。

www.tbs.co.jp

 1巻2巻もすごく面白いけど、海月・設楽コンビの魅力がぐぐっと増すのは3巻からだと思っている。特に関係性が目に見えて変わるわけじゃないのに、しかも2人の対比がどんどん強くなっていくのに、だからこそ2人の互いに寄せる信頼がくっきりと浮かび上がってくる。物語の要である事件の描き方も、特に3巻がそうだけど、人間の醜さ美しさがどちらもひとしく描かれていて、白黒つけられないのがむしろ良い。
 先週『世界が終わる街』を読んだときには、海月の恐さをさらに深くまで覗きこんでしまったようでぞくりとした。正義のために鉄槌を振るうこと、そして、多数を救うために少数を犠牲にすることになんのためらいもない姿。作中で設楽が海月を「天使」に喩える部分があるけど、まさに彼女はその比喩にぴたり当てはまる。対して設楽は、殺人犯に殺されそうな場面ですら「警察官として、俺はこいつを殺していいのだろうか」とためらい、多数のために少数が犠牲になる場面では「どうにかして全員を救う方法がないのだろうか」とぎりぎりまで考えこんでしまう。彼はどこまでも人間らしい。

 そう、この2人は、どうやったって同じにはなれないし同じ景色を見ることはできない (海月が海月である限り、設楽が設楽である限り) 。だけど守りたいものは同じ、それを守るためにすべてを懸けて挑むのも同じ、そこが似ているのだ。だからこそ海月は設楽を選んだんだろうし、設楽は海月を信用しているんだろうし、2人はコンビでいられるんだろう。
 海月の揺るぎなさは、絶対的に強く美しい。でも、「そちら側」にどうしてもいけない設楽の揺らぎも、ある種の強さを持っていると思う。美しいことは言わずもがな。もしかしたら、設楽のこの強さが、いつか海月を救うことになるのかもしれない…なんて風にも思う。

彦根城城下町と黒壁スクエアでうろうろ

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 突然ですが琵琶湖です。5月末に滋賀県をぶらぶらしてきて、おいしいものをいろいろ食べた、という話を今さら書く。写真の通り、この日は天気も良くて、良すぎるくらいで、これ以上ないほどのお出かけ日和。

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 まず行ってきたのが、琵琶湖のほとりにあるJ'oublie le temps (ジュブリルタン)。滋賀県といわれたらすぐに思い浮かぶ、みんな大好きバームクーヘンの名店・クラブハリエ系列のパン専門店である。一度ここのパンを食べてみたかったので、2階のカフェにはいかずに1階のパン屋でパンを買ってみる。

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 クリームパンと、カレー風味でウインナーの入ったハード系惣菜パン。クリームパンは、定番のブリオッシュ生地にメロンパンっぽいクッキー生地がプラスされていて、なかなか珍しいタイプなのでは?いつも甘いパンを買うとき、クリームパンかメロンパンで悩む私には嬉しいー。中のクリームも、甘すぎず重すぎずのちょうどよさ。軽めのクリームパンだった。
 惣菜パンのほうは、パン生地にみっしりとした密度があって、スパイシーで、ウインナーもいいアクセントになっていて…ワインに合いそう!

 滋賀といえばやっぱり近江牛も食べときたかった。

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 近江牛寿司とコロッケは彦根城城下町でいただいたもの。牛串は黒壁スクエア。お寿司ではやさしくとろける甘さだったり、お上品な脂身だったりを感じたのに、牛串では脂がしたたる!肉!というワイルドな印象だった。どっちも好き…。
 もちろん千成亭の牛コロッケも安定の味だったけど、別の小さな精肉店で買ったコロッケが、これがもう、じゃがいもと近江肉の甘みだけで勝負してる!って感じで。写真は撮りわすれたけど、すっごく心に残ってる。

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で、またクラブハリエ。彦根城近くにある彦根美濠の舎という店舗で、ほうじ茶ソフトクリーム。ちょっとなめただけで、ほうじ茶の香りが鼻をふんわりと通り抜けていった。意外ともちっとした重めの食感も好き。

 それと、ずっと行ってみたかった、黒壁スクエアにあるカフェ 叶匠寿庵!叶匠寿庵はいわずと知れた和菓子の名店だけど、この店舗には、ここでしか食べられない創作スイーツがあるの…。種類は3つ、ショートケーキとモンブランとレアチーズのクレープ包み。

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 私が選んだのはショートケーキ…その名も「近江のまつりばやし」。ショートケーキを食べるときの特別感、ウキウキ感がぎゅっと閉じ込められたみたいな、かつ和っぽい、かわいい名前。まつりばやしが漢字じゃないところがいいよね。
 生クリームに練乳が使われていて、濃厚なのにやさしい甘さがクセになる。スポンジもふわっふわ、クリームと一緒に口に入れると一瞬で消える。しゅわって。頼りなげに。あれっ今口に入れたよね?ってなるレベル。たっぷり入ったいちごが一番存在感あって、その甘酸っぱさが余計に引き立つ!
 私は本来、 (ごはんでもお菓子でも) 食べごたえのあるもののほうが好きで、ふわっとかしゅわっとかは「好きではあるけど物足りない!」というタイプなのに、このショートケーキにはやられた。というか、しっかりした食感だったら重すぎだったかも。練乳って意外とくどくなりがちだもんね…。

 養老サービスエリアの黒豚まんがおいしかった報告もしておく。肉の甘みとジューシーさの暴力。日本最高峰あんまん (で紹介されたあんまん) も、食べればよかった。

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