よむねるたべる

三度の飯と本が好き

チョコレートの余韻に浸る

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 このあいだセントレアでランチしたついでに、空港内に新しくできた施設・フライトオブドリームスにはじめて行ってきまして。日本初出店のチョコレート専門店があると知人から聴いていたので、それが目的。
 お店の名前はFRAN'S CHOCOLATES。シアトル創業で、アメリカ前大統領のオバマ氏もここのチョコレートが大好きなんだそう。1粒378円…と、なかなかのお値段だけどそれもそのはず、素材はナチュラルなものを選び、改良を加えたレシピや調理器具を使用するなど、1粒のなかにたくさんのこだわりが詰まっている。

 いちばん人気は「ソルトキャラメル」といって、キャラメルをチョコレートでコーティングし、そのうえにお塩をパラリとかけた1品。ちょうど期間限定でお得なセットがあったので、迷わず買ってしまった。お会計のあいだにチョコレートを半分試食させてくれたんだけど…まあこれが、ほんの1口だけだというのにものすごい満足感!
 キャラメルはなめらかで濃厚で、そこに絶妙なバランスでチョコレートが寄り添う。ちょうどいい存在感。さらにお塩が! キャラメルとチョコレートの甘みに、アクセントと深みを加えている。チョコレートに塩かけようって最初に思いついた人って、誰なんだろう…。まぎれもない天才だね。
 主役であるキャラメルは、ねっとりと舌に絡みつくくらいに濃厚なのに、口内の熱ですっと溶けてなくなってしまう。上品と形容するほかない。ひとくち食べて、すぐなくなっちゃって、その後の余韻まで楽しめるのがうれしい。濃いコーヒーと一緒に楽しみたいけど、消えてからしばらくの間は口のなかに何も入れたくないみたいな…そんなジレンマ。

 まだ1粒しか食べてないけど、いつかなくなっちゃうのを想像するだけで悲しいので、ちびちび大事に食べていきたいと思う。

なんでもない日

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 はじめて「ナイフとフォークをつかうおみせ」に連れていってもらったときのことをよく覚えている。たしか何かのお祝いだったんだと思う。

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 そのときわたしはまだ小学生で、1皿ずつ出てくる料理にも、椅子を引いてもらうことにも、そしてナイフとフォークを上手に使うことにも、もちろん慣れていなかった。でも嬉しかった。「お嬢さま」と呼ばれるのはくすぐったかったけど、特別な日にこんな場所に連れてきてもらえることが、とても嬉しかった。当時から食いしん坊で、なんでも喜んで食べるわたしを、それだけで周りの大人が褒めてくれることも、得意でたまらなかった。

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 時が経ち、わたしは大人になったから、なにも「特別な日」でなくともナイフやフォークを使うし、料理が1皿ずつ出てきてもびっくりしたりなんかしない。椅子を引いてもらって座るのはまだぎこちないかもしれないけど。それでもわたしは、そういうお店にいくたび、嬉しいし、やっぱりくすぐったいし、心のどこかには得意げににんまりしている自分がいる。

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 自分が世界でいちばん特別な女の子みたいに思えたあの頃とはだいぶちがうけれど、ぱりっと清潔なテーブルクロスを、ナプキンを、磨きあげられたカトラリーを目にするたび、ちょっぴり非日常感を味わっているのは今でも変わらない。

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 少しおしゃれをして、うきうきした気分で、レストランに足を運ぶ。ひとりでも、誰かと一緒でもいい。それだけで、ただの1日が特別な日に変わる。なんて素敵なことだろうか。

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 何の変哲もない、だけど特別な日、なんでもない日おめでとう!

(こないだセントレアのアリスダイニングでランチしたとき頭に浮かんだあれこれを お料理の写真とともにお送りしました)(デザートスタンドといちごビュッフェ付きでしあわせでした)